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Concept:もの と ことば のポートレイト

 

 

「筋ジストロフィー」という病気を、私は今回の撮影までよく知りませんでした。

次第に筋萎縮と筋力低下か進行していく遺伝性の病気です。 私が訪れた「パンダ病棟」には筋ジストロフィーの患者さんを中心に 10 代〜70 代 の重い障害のある人が入院されています。
 ほとんどの患者さんが10 年以上を過ごされているこの病棟に 初めて足を踏み入れた時、私は彼らの「活動机」に目か止まりました。 美しく並べられた沢山のフィギュアや、好きなアイドルのポスターなど…。机 には彼らの個性が詰まっていました。 おそらく並べることはご自身の力で出来ないため、ご家族や職員に頼んで配置させたであろうそれらは、 彼らの意志を強烈に放ち、誰かに見てもらうため、気づいてもらうための「展示」 のようにも見えました。
 筋ジストロフィーという病気は筋肉を低下させますが、それ以外は健常者と同じです。 私は彼らにアンケートのお願いと、日頃大切にしている物や自慢の品を撮らせて欲しいとお願いし、今回の作品となりました。 彼らが「見せたい」と思う大切な物や、伝えたい言葉は、彼ら1人ひとりのポートレイトとなったのではと思います。
 

最後に撮影にご協力頂きました 17 名の患者さんと奈良医療センターパンダ病棟の職員のみなさまをはじめ、

ご協力頂いた全ての方々に心から感謝申し上げます。

 

 

■主催:NPO法人 エイブル・アート・ジャパン
■企画:財団法人たんぽぽの家
■協力:奈良県障害者アート創出事業実行委員会、Port Gallery T

 

 

 

 

 

 

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